トラヤヌス倉庫群のセウェルス帝の時代に建設された倉庫部屋のひとつの外壁のレンガ造
りの化粧面には、ローマ数字で 488 を意味する赤いペンキで書かれた「XIID」の文字が残
っている。このような珍しい細部は部屋に振られていた昔の番号を示していると推定でき
る。この部屋の長細い形はローマ一帯に典型的な倉庫部屋の形であり、正面の広い開口部、
高い天井、細長い通風口によって、部屋の優れた換気が確保されていた。さらに、厚い壁、
コッチョペストというモルタルとレンガ片を混ぜたものによる内部空間の表面処理、床下
から上がってくる湿気を絶縁するススペンスラ(suspensurae)という床の構造によって、
急な温度変化が起きるのを防いでいた。